代々木上原で鈴木信二さん・辻本一樹さんと映画『真一文字拳』DVD発売(8/21)記念対談しちゃいました! ! !
増本庄一郎監督・脚本による、カンフー映画へのオマージュとお笑いを合体させた新感覚アクションムービー『真一文字拳』。5月の劇場公開に続き、ついに8月21日、DVDがリリース! それを記念して、主人公の真一文字拳(まいちもんじぐー)になり切った鈴木信二さんと、宿敵・パイ役として邪悪な拳の使い手を見事に演じ切った辻本一樹さん、そして、監督の3人が再び集結。撮影中の爆笑エピソードや映画にかける情熱を語ってくださいました(多謝、謝々!!)。

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— ついにDVD化ですね(祝)! 映画では拳役の鈴木さん、パイ役の辻本さんをはじめ、キャスティングがすごくハマっていました。

増本 拳役はオーディションで決めましたが、とにかくもう、(アクションで)動ける人が大前提。(鈴木)信二は確か一番最初に会ったと思いますが、その瞬間からほぼ、「この人だ!」って。やっぱりダントツでしたから。最終的には、信二か真田広之さんかというところで迷いましたが。

辻本 ずいぶん、大物を持ってきましたね(笑)。

鈴木 (ひたすらニコニコ笑いながら、相づちを打つ)

— 撮影前からアクションがきちんとできる人にこだわりっていましたよね。

増本 そうそう。拳はもちろん、パイと言えばジャッキー映画において敵中の敵役。となると、これも重要じゃないですか。"強くて、邪悪"じゃなきゃいけない。で、辻本さんにお願いしたわけです。映画を見た僕の友人が辻本さんを「あの人、日本人じゃないでしょ」って。それくらいハマってた。

辻本 僕、喜んでいいんですか(笑)? 念のため、今日は爽やかな格好してきましたけど。

増本 アハハ。もちろんそれは、誇っていいと思います。

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− 映画『真一文字拳』出演の話を聞いたとき、どう思いましたか?

辻本 はじめは、スタッフから映画の概要だけ聞いて、その後に監督にお会いして話をききました。まんまジャッキーの世界だったから、ワクワクしましたよ。

増本 辻本さんとは同い年なんで、絶対に(ジャッキー映画を)通ってるはずだから、会って話をすればきっと分かってもらえると思ってましたよ。事実、話をしたら、パクッ〜と(食いついてきて)。

辻本 でも正直、憧れたジャッキー・チェンの世界にどれだけ近付けるだろうかという不安もありました。和製カンフー映画として、監督がどこまでのクオリティを求めているか分からなかったし。僕らはアクション畑の人間だから、そこは絶対に手を抜きたくない。ただ、日本のアクション映画の現状で、カンフー映画を撮ろうというチャレンジスピリットにも似た監督の意気込みに感銘を受けました。「よくぞ言い出しっぺになってくれた!」と。それにしても、 暑かったですよねぇ。

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増本 お盆のまっただ中の撮影で、しかもラストバトルを撮ったところは、日陰が全然ない場所やったし。

辻本 ですから、一番の天敵は“汗”でしたね。

— 汗、ですか?

鈴木 尋常じゃない汗の量でしたよね。

辻本 画面は繋がっていくものです。映画では1分にも満たないシーンで、振り返ったらいきなり汗だくになってたら変ですよね、だから、衣装の加減や顔の表情などには繋がりを持たせるために、(汗をかかないよう)気を使いましたよ。

増本 さすがですね。師匠役では吹き替えしたシーンがあるんですが、そこでは振り返ったらいきなり汗で衣装がぐしょぐしょですよ(笑)。 — DVDでは、そういった突っ込みを入れたくなるシーンや切れの良いアクションを停めたり、スロー再生で楽しむのもいいですね。

辻本 そうですね。僕らもジャッキー映画では、そうやって観ましたよ。今回の作品もそれに値する映画だと思います。 (ここで、以前、増本氏がロンブー淳さんと酔拳を習いにいこうとした話に脱線。3人で拳法やジャッキー映画の話題で盛り上がる)

— 皆さんのジャッキー好きは分かりました。話を戻していいですか。

鈴木 僕が一番大変だと感じたのは、ラスト近くの槍の使い手とのシーンですね。相手が3人で僕は1人だから、やってて迷子になるんです。対人ではなく、相手が槍だから余計に。上下の感覚も分からなくなってきて。

増本 へぇ。そうだったんですか。そんな風には見えませんでした。

鈴木 あれは考えてはできません。感覚で避けるというか。

— 普段からアクションをしているから、お二人はスムーズに対応できたと。

鈴木 でも、ああいった動きは普段はしないですね。

辻本 そうだね。いつもなら、相手の目を見たり、動きを見て体を避けたりします。でも、『真一文字』の場合、それでは間に合わない。だから相手の肩が少し動いたり、つま先がちょっと上がった瞬間に体を反応させました。それくらいシビアでタイトな動きでした。

鈴木 はい。それに、相手が辻本さんじゃなきゃ、できなかったと思う。

辻本 僕もそれは思った! 監督が2人を選んでくれたことは、本当にありがたいなと思いました。

— では、思い切りアクションできたという感じ?

辻本 そうですね。でも、信二は後輩だから少し気を使ったかもしれない。

鈴木 どうかなぁ……。実は、撮影中のこと、あんまり覚えてないんですよ。

増本 そういえば、撮影中ずっと信二は“真一文字拳”だったんです。最後の決闘シーンで、信二に「ここで風牙神拳、いく?」って聞いたら、「え? 行きません。走っていきます」って答えた。そのとき、「この子、アホや」と思ったけど(笑)、ラストのくだりでは拳はお笑いに感化されてるから、すでに頭の中に風牙神拳は存在しなかったんです。ある意味、(監督の)自分より分かってるのかもしれないって思いましたよ。

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− 一方で、映画『真一文字拳』のもう1つの柱は“お笑い”です。アクションと笑いのコラボという新しい試みですよね。

増本 はい。『真一文字拳』はカンフー映画であると同時に、むちゃくちゃコメディーでもある。信二にとってはむしろ、“笑い”を演じる上ではそっちのほうが大変だったかもしれない。板尾創路さん(拳が入部するお笑い部の部長役で出演)をはじめ、出演者の半分以上は本物のお笑い芸人だったから、その人達とは感覚も違うだろうし。

鈴木 狙おうとすると怒られるんですよ。だから、言われるがままにやってる感じでした。それに、監督が(共演者の)芸人さん達を乗せるのがうまい。雰囲気作りがとても上手だったから、すごくいい空気の中でできたから委ねることができました。

増本 板尾さんは別として、他の芸人は「はい、スタート」って言うと逆に緊張する。だから、カメラが回ってないときもずっとミニコントやってたんです。で、その延長で撮影していくという感じだったから、ほんまにぬる〜い現場で(笑)。あの後で、激しいバトルがあるなんて、ちょっと想像できないんじゃないかな。

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— そのギャップも魅力だと。では最後に、お二人にとって『真一文字拳』とは?

辻本 そうですね……。僕にとっては、修学旅行の最終夜とか、文化祭の後夜祭のような作品です。

増本 “祭り”ってことですか?

辻本 そうですね。とにかく楽しかった。難しいことを考えずに体で表現できた作品です。見てくださる人にもそれが伝わるとうれしいですね。

増本 ほんま、そうですね。作品に関わった人がほとんど男性でしたが、撮影中はみんな、男の子になってたと思うんですよ。

鈴木・辻本 そうでしたね〜。

増本 他人から見たら、つまらないと思われるようなことにも徹底的にこだわった。その辺が男の子というか。だから、全てのシーンに思い入れがある。小林(カメラマン)さんもジャッキー映画を観て、この世界に入った人。拳の特訓シーンで、『酔拳』のように逆さ刷りになって腹筋しながら水をくみ上げるところなんか、口では「仕事、仕事」って言ってますけど、ニッコニコして撮ってました。

辻本 あんなにうれしそうに(カメラマンが)撮ってるのって、まずないですよね。

増本 撮影前は、ジャッキーのように自分の足首だけで体を支えながら水をくみ上げるなんてできないだろうと思ってたから、ワイヤーを準備してたんですよ。で、とりあえず一度、やってみようってことになったら、できちゃった。だったら(カメラを)回しちゃおうって感じで。

— あのシーン1つ取っても、ジャッキー映画のファンはきっと、「おお〜!」ってなりますよ。

増本 (ジャッキー映画のオマージュという)すごい金字塔に足を踏み入れたと思うけど、今、自分は自信を持って「ジャッキー・ファンの人は是非見てください」と言いたいし、言えます。「映画とは……」と難しく考えるんじゃなく、楽しんでもらったり、子供さんだったら「強くなりたい」って思ってもらえれば、もうそれで十分なんですよ。

辻本 お笑いあり、アクションありで無条件に楽しめる映画です。個人的には監督とは是非、ジャッキーと対談して欲しいですね。

増本 でもそうしたら、ジャッキーに「パクった」って訴えられるかも(笑)。板尾さんからは、まずはジャッキーに「こんなん、拾ったんですけど」って渡して、感触を確かめてからにしろって言われました(笑)。

鈴木・辻本 (爆笑しながら)いえ、立派なオマージュです!

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作品紹介:カンフー映画への限りない敬愛とお笑いとの融合に、真剣に取り組んだ意欲作『真一文字拳』。ジャッキー映画のオマージュとして細部にまでこだわった激しいアクションはまさに圧巻! 主人公の拳が“強くなるため”に勘違いで入部したお笑い部では、変な関西弁を操る部長役の板尾創路さんをはじめ、現役のお笑い芸人が多数出演。メイキングでは、アクションシーンはもちろん、お笑い部の部員達によるリアル・ミニコント(?)を収録。ドキドキして、笑って、泣ける!? エンタテインメント映画『真一文字拳』は、8月21日よりDVDセル&レンタル開始!!

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本人不在トーク(増本氏にいなくなってもらいました)

増本監督ってどんな人?

鈴木
監督としてほんとにすごい、委ねることができる人です。信念を持ってるし、それでいて少年のような部分もある。だから一緒にやってて面白いし、気持ちがいいんです。人としてダメな人間には、この映画は撮れません! そういった意味でもすごい人です。朝イチはダメですけどね(笑)、だいたい遅れてきて、あんまりしゃべらない。 (それについては、遠くで聞き耳を立てていた増本氏が、「いろいろ撮影のことで頭がいっぱいだった」と反論)

辻本
僕はすごく繊細な方だと思いました。自分に対する接し方はもちろん、他の人たちに対してもそうでした。現場ですごく目が行き届いてると感じました。そのうえで、使う言葉を丁寧に選んでましたし。見た目は関西人そのまんまって感じなんですが、すごく気配りする人なんだと思いました。で、実は、クランクアップのときに泣いたんですよ。それは映画の現場ではたまにあることですが、大抵のいい大人はこらえるんですよ(笑)。それを見て、かわいい人だなぁと。 (泣いたことに対して、またまた聞き耳を立てていた増本氏は、「夏のせいですね。夏の太陽が、俺を惑わせたんです」とごまかす)

photo 鈴木信二さんプロフィール
1981年、愛知県生まれ。A型。ジャパンアクションエンタープライズ所属。 ハリウッド大作映画「THE LAST SAMURAI」(2003年)「バベル」(2007年)「ラーメンガール」(2009年)等に出演し、また映画「あずみ」(2003年)「ゴジラFINAL WARS」(2004年)「クローズZERO」(2007年)「母べえ」(2008年)等の話題作にも多数出演して、ドラマ・映画・舞台など多岐に渡って活躍。

本作が初主演となる。


photo 辻本一樹さんプロフィール
1969年、大阪府生まれ。O型。ジャパンアクションエンタープライズ所属。 映画「激突」でデビュー。ハリウッド大作映画「THE LAST SAMRAI」(ハリウッドにて日本人初のワールドスタントワード受賞) 映画「蒼き狼」「INJU」、TVドラマ「篤姫」「水戸黄門」「スシ王子」など話題作に多数出演。

最新作では「ハード・リベンジ、ミリー ブラッディバトル」が公開中。(9月18日DVD発売)

■今回の駅「代々木上原」 今回の駅「代々木上原」
東京都渋谷区西原三丁目にある、小田急電鉄・東京地下鉄(東京メトロ)の駅。

文:橘川有子

代々木上原で鈴木信二さん・辻本一樹さんと映画『真一文字拳』DVD発売(8/21)記念対談しちゃいました! ! !

2009年08月18日

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