まもなく6月も終わり、早いもので2007年も半分が過ぎてしまいましたが皆さん有意義な毎日をお過ごしでしょうか?
6月末といえば、半年間で堪った心身の穢れを祓い清めて、人としての正常な心に立ち返る『大祓(おおはらえ)』という神事(わかり易く言うと、初詣の上半期版みたいなモノ)が日本各地の神社で行われる時期でもあります。
そこで!! 半年の出来事を清算するこんな時期、今回の特集のテーマは
『増本氏に2007年上半期に起こった出来事などを振り返ってもらおう!!』に決まりました。
増本氏に話をうかがうため取材場所に選んだのは、氏が普段から打ち合わせなどでよく利用するお洒落なカフェ。
お昼時という事もあり、お店に到着した増本氏は早速、定番メニューでもあるインドネシア風やきそば・ミゴレンとアイス・オレを注文。
そして席に着くや否や、携帯電話で何やら仕事についての話をしながら、それらをものすごい勢いで口に詰め込んでおります。
電話も食事も同時に終え、満足気な増本氏の「さあ始めようか」という言葉を合図に、改めて今回の取材の趣旨を伝える私。
「今年の前半を振り返って、その時やっていた仕事や、印象に残っている出来事を1月から6月まで、各5個ずつ挙げていただけますか?」
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それを聞いて難しい表情のまま何やら考えて込んでいる様子の増本氏。
ここで「イヤや」と言われてしまったら、この企画自体成立しません。 しかし特に何も言葉を発すること無く手帳を開き、今年の出来事を振り返っている増本氏を見てホッと胸を撫で下ろす私。 そして、しばしの沈黙の後、いろいろ思い出し始めたのか、1月に取り掛かっていた仕事の話が始まったのです。 |
「1月は…新喜劇やな」
その頃、2月後半から始まる予定であるルミネ新喜劇の打ち合わせや台本の執筆活動に追われていた増本氏。
と同時に、役者としては当時所属していた事務所が制作する映画に出演。
しかし、ロケ場所である大阪の高槻市のとある学校にやってきた増本氏に与えられた役は、300人という大勢の人の中の1人という、まさにエキストラ。
エキストラとして映画などに出演するのは18年ぶりという増本氏はこの地にイヤ〜な思い出を残すことになったのである。
ただ唯一嬉しかったことは、この作品の監督だった(『猟奇的な彼女』などの作品でも有名な)クァク・ジェヨン監督が増本氏のことを憶えていてくださったこと。
クァク監督といえば、2003年ゆうばり国際ファンタスティック映画祭において、増本氏が出演、そしてギャグ監修を務めた山口雄大監督の『地獄甲子園』をヤングコンペ部門のグランプリに推薦してくださった人物でもあるのです。
その当時、クァク監督と一緒に食事にも行った増本氏は、そこで「お前の芝居は印象に残ってる…」と褒められたそうで、今回憶えてくれていたのが嬉しい反面、「なんやこいつ、日本ではエキストラやったんか?」と思われたんじゃないかと心配なご様子でもありました。
取材しょっぱなから、氏のそんなガッカリした表情を見て、なるほど、今年は最初から波乱の幕開けだったんだなぁなどと感心しながら「1月は新喜劇とクァク監督の映画に出演」とメモする私。
各月5個ずつ挙げてもらう予定だから、あと3つか…と思っていると増本氏の口から…
「1月2月はそれぐらいかな」
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えぇっ!! もう2月も終わっちゃったの!?
いきなりのルール変更です。 こちらの動揺を知ってか知らずか「3月はね…」と手帳を見ながら悪びれる様子も無く、次の月の話を始める増本氏。 忘れちゃったのか? それとも確信犯なのか? しかしこの際、ルール変更がどうとか言っている場合ではありません。 話を聞き逃さないよう必死でメモを取り続けます。 |
「3月も新喜劇やな」
そう。確かに3月は、始まったばかりの“ルミネtheヨシモト板尾班”の新しい演目のため、新喜劇の本番に顔を出しては、細かく微調整する日々でした。
新喜劇の作・演出をやるようになって、最初の頃は自分が芸人だったこともあり演者の気持を汲み取ろうとして、やりにくい部分もあったそうですが。
すでにルミネでは3本目の作品となるこの頃には、演者がどんなことをしてくるかを想定し、いかにこちらが決めたことをうまくやってもらうかに試行錯誤していたという。
「3月は“駆け引きの月”や」
自信満々に3月のタイトルまでつけてくれて、モロに話の締めくくり感を感じた私の予想通り、話はそのまま4月の話題に…。
「4月は後半に久しぶりに清水崇監督の映画に出さしてもらったなぁ…で、5月は…」
ちょっとちょっと!
このままでは、取材というよりは増本氏が個人的に思い出を振り返っただけになってしまう可能性が出てきたので、流石にストップをかけさせていただきました。
尚、増本氏が出演している清水監督の映画とは『幽霊vs宇宙人 ロックハンター伊右衛門』という作品だそうです。
慌てて「あの…クロマティのノベライズはいつ頃から執筆してたんですか?」という質問をぶつけると
「あああーー!そういえば俺、1月からクロマティ書いてたやん」
との答え。
いや「書いてたやん」と言われましても…。
再び1月2月の話題に戻りますが、この頃から小説版『魁!!クロマティ高校〜それから〜』を執筆し始めていたそうで、壁にぶち当たってはルミネで新喜劇の稽古に参加し、リセットしては壁にぶち当たる日々を送っていたそうです。
そして、なんとかクロマティの話題で軌道修正が成功したのか、どうやら記憶が蘇ってきたようで、やっとその頃のエピソードを話し始めてくださいました。
ただ1月から順に出来事を挙げてもらうはずが、時折、平気で時空を飛び越えてしまうので、こちらとしても一瞬たりとも気を抜くことが出来ません。
ここらへんはおそらく4月頃の話…。
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「クローズで大阪に行って小栗旬君と3年ぶりに再会した」
増本氏の目の前には、その時の思い出が映像となって見えているのか、空中をぼんやりと見つめながら、嬉しそうな表情でそう語り始めます。 三池崇史監督の映画『クローズ ZERO』の撮影のため、またもや大阪にロケに出かけた増本氏。 確かに見覚えのあるその場所は、何と1月にエキストラの仕事をした、ある意味思い出深き高槻市の、とある学校だったのです。 |
続いて5月。
「5月は初めて役者になりました」
と語る増本氏。
というか、今までも役者でしたよね?
しかし増本氏がそう言うのも当然。
この月は増本氏にとって、新しい事務所に所属することになった記念すべき月だったのです。
そして、この新たな事務所に入ったことで芸歴18年目にして、思いがけない初体験をすることになるとは。
吉本興業の芸人時代には、何十人ものタレントを一つのスタジオに呼び、まるで流れ作業のように撮っていた宣材写真(プロフィール用写真)。
それに対し、この事務所では写真を撮るまでに、カメラマンさんや美容師さんとの綿密な打ち合わせ、そして300枚にも及ぶ写真の枚数など、何から何まで初体験ずくめだったそうで、生まれて始めて商品扱いされたと感激!
その甲斐あって、出来た写真は…本人でさえ「これ誰や?」と思ってしまうほどの素晴らしいものが完成いたしました。
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一方、同じ頃、板尾さんが監督を務める短編映画が動き出します。
この作品は『よしもと短編映画100本プロジェクト』として、今年中に芸人が監督を務める30分程度の短編映画を100本目指して製作するという、とんでもないプロジェクトの中の1本。 脚本・後藤ひろひとさん。 監督・板尾創路さん。 が決まっている中、板尾さんから「お前、手伝ってくれへんか?」との依頼を受けた増本氏は正直「何を?」と尋ねると…板尾さんの口から |
「いつもそばにいて欲しい」
と告げられ、一瞬プロポーズかとドキッとしながらも引き受けることに。
5月はいろいろとあった月で、2年前に撮った映画『LOVE DEATH』に出演したミュージシャンの方々によるライブがSHIBUYA−AX行われた際、熱狂する観客の前で、あのハウンドドッグの大友康平さんと同じステージに立ち、一緒に歌わせてもらったことは忘れられない経験だそうです。
この他、南海キャンディーズの静ちゃん組の100本映画脚本の依頼があったり、映画『ICHI』の撮影で山形に長期ロケに行ったりと大忙しの毎日を過ごした5月の増本氏でした。
そして、ついに6月。
「6月といえば」と突然カバンの中からゴソゴソと何かを出そうとしている増本氏。
出てきたものは最近夢中のPSP。
というか『MONSTER HUNTER PORTABLE 2nd』。
ゲームを始めたら熱中するあまり現実の世界に戻ってこられなくなるという理由で、PS2の『機動戦士ガンダム 一年戦争』以来、封印していたゲームを、山形ロケの空き時間に耐え切れず解禁してしまった増本氏。
というのも共演者の窪塚洋介さんにそそのかされたと語る増本氏だが、「そそのかされた」と言う割には「窪塚君、よくぞ私にこんなステキなゲームを教えてくれました!」とでも言いたげな表情。
「とにかくこのゲームはよく出来てて、一言で言うと…
コレは挫折しながらも成長を遂げて行く “努力のゲーム” なんです」
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何故か急に敬語になりこのゲームの素晴らしさを語りだす増本氏。
まるでCAPCOMの人かと思うほど熱のこもったモンスターハンターに関する説明というか、プレゼンは延々と続きます。 こんなことなら今回の特集も『モンスターハンターと増本氏』で1本出来たのではないかと思うぐらい。 まぁ興味のない人にとっては全くついていけない内容ですが…。 ちなみに購入して2週間経った現在のプレイ時間は64時間49分だそうです。 このままではこっちがモンスターハンターを買うまで説明が続きそうなので、最後に2007年後半の野望を聞いて今回の取材を終えることに。 |
「後半の野望かぁ…15キロ痩せます!!!」
その言葉の真意は定かではないが、その時、増本氏の瞳の奥に熱い決意の様なものを感じとりメモを続けている私の目の前で…すでに、ゲーム中の増本氏…
そしておもむろに顔を上げると…
「私、たった今 “ハンターランク3” になりました!」
どうやら、ゲームのレベルがアップしたらしい…(「知らね〜よ!」)
果たして今年は、増本氏の野望が果たされる時はくるのだろうか?
とにもかくにも、こうして増本氏から今年あった仕事や思い出深いエピソードについて、いろいろと話をうかがったわけですが。
振り返ってみると役者としては半年ですでに…
映画5本に出演し、脚本家としては企画段階のものまで含めると23本
も抱えているこの人…
しかし、すでに狩り(ゲームの中)に出かけられた増本氏はこの日、こっちの世界に戻って来る事はなかった…





